パトロンとは
好きな作家さんがいて、定期的に個展をするんでよく案内が来てたんだよね。
そのたびに、個展を見に行って、数点買ったりもして、お得意様扱いしてくれるようになってさ。
それが嬉しかったんだよね。彼女の作品が好きなのか、作品を作ってる彼女が好きなのか、それとも、そういう雰囲気に酔ってる自分が好きなのか、その当時は分かってなかったけどな。
個展の時に少しでも彼女と口が聞けるだけで嬉しかったし、作品を買ってその作品についての話を聞くのが嬉しかったの。
パトロンとは言わないよ。ただのファン。
だけど、その後で、彼女にそういう資金的な援助もしてるパトロンみたいな存在の男がいると知って、幻滅したんだよね。
パトロンの意味
その男にしても、パトロンとは言わないのかもしれないけど・・・ただのビジネスパートナーみたいな存在だったのかもしれないけどさ。
まぁ、当時は俺以外の男が、彼女の周りをうろうろしてるのが、気に入らなかっただけなんだよね。
ちょっと憧れてた存在に近づきすぎたのかなって反省したよ。こんな風に幻滅するくらいだったら、遠くから眺めてるだけで満足すべきだったのかも。
彼女の作品がドラマの撮影に使われたり、雑誌に出てたり・・・そういうのを見つけて喜ぶ程度のファンでいれば良かったんだよね。
パトロンとは言えない、ファンとも言えない、微妙な立ち位置で満足しておくべきだったんだって思う。
それで、なんとなくそれ以降、彼女の作品に対する感じ方も変わってきちゃってさ。
昔は、買って身近に置いておくだけで、日々の生活が色づいたような気分になったんだけど。
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